注目!保険を使うなら最低3年分の保険料差額と比較する
車両保険を使ったときのマイナスは?
一般車両保険、エコノミー車両保険ともに、クルマに大きな損害を受けてしまった時には頼もしい補償です。
損害が大きい事故や相手への賠償がともなう事故では、速やかな修理作業を進めることと相手との示談交渉を進めるため、保険を使うことに躊躇することはないでしょう。
問題は、小規模な損害の時です。
車両保険が元来、小さな損害に対応するという考えを省いて作られたものです。現在は、それでも、免責を一回目0円の設定が可能ですから、大きく変わったと言えます。
しかし、仮に免責0で設定しても、使うかどうかは別の話です。
というのは、ノンフリート等級制度の改定により、事故を起こすと以前と比べてペナルティの幅が大きな事故あり等級が新設されたからです。
これによって、ますます車両保険は「加入しても使いにくい保険」になってしまいました。
ところで、今回の等級制度の改定によって、どのくらいの損害まで保険を使わない方が良いのかでしょうか?
保険を使うボーダーライン
保険を使うボーダーラインは、確実な回答はありません。期待した人にはがっかりさせてすみません。
この後でおおよその目安となる金額の求め方は、係数をまとめましたので参考にしてください。
係数を使う時の注意点は、未来の事故は考慮されていないこと、事故発生時の等級まで戻ることを前提で、試算してあることです。
この、保険を使う損得の計算は、等級によって保険使用の有無の差が、例えば6等級で一回事故を起こした場合、厳密に保険料の差を埋め合わせるには、20等級になるまで計算する必要が有ります。
つまり、6等級の翌年3等級ダウンとノーカウントの差は、17年間にも及ぶことになります。
しかし、それを考慮する話はナンセンスです。この15年間でも保険は改定を繰り返し、補償や保険料が大きく変わりました。
つまり、向こう3年程度の保険料差額と損害額を比較する程度で、十分といえるのではないでしょうか?
3年間で、事故あり等級は解消されますし、その間に年齢条件やクルマの代替などあれば、保険料にも、また、違いが生まれると考えられます。
保険料差額計算の係数
保険の使用の有無により生じる3年間の保険料の差を、計算しやすいように係数にしました。
利用の仕方は、保険を使った年の年間保険料を係数に掛け合わすと、おおよその差額が出ます。
損害金額と比べてみて、保険を使うかどうかの判断材料の一つとして下さい。
念のため言っておくと、事故がその後も続いた場合は、考慮されていません。
事故あり年数0だった人が、1回事故を起こした場合が前提です。
もちろん自動車の代替や各種の条件変更がないことも前提となります。
なお、この係数を利用しての損害などの苦情は、お受けできませんし責任は持てません。あくまでも自己責任で参考程度に利用して下さい。
・計算式は次の通り 【現在の年間保険料☓係数 ≒3年間の差額保険料】
14等級(50%割引):1.50
10等級(45%割引):1.47
6(F)等級(19%割引):1.36
全年齢条件で車両保険も含めた保険料が高い人はそれなりの金額になります。逆に年令が高く年間保険料が安い人は、それほどの差が出ません。
また、保険会社を見直せば差額が縮まることもあるので、保険を使っても保険料を下げる対策方法がいくつか有るので、この数字を参考に色々検討してみて下さい。
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