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乗用車とトラックの事故で見る算定例


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物損事故の賠償額算定について

私たちが乗用車を一般的に使っていても、交通事故の相手はいつも同じクラスの車とは限りません。
時には、荷物を満載したトラックやトレーラートラックやタンクローリー車など、さまざまな荷を運ぶトラックとの交通事故も発生します。

乗用車同士の物損事故では、対物賠償額もクルマの損害修理と修理期間中の代車程度となるため、それほど高額になりません。

ちなみに双方に過失割合が生じている事故では「代車を出さない」ということを聞きますが、まったく正当性に欠いた話です。
過失割合があれば、通勤や通学、業務に用いているクルマの代車費用についても、過失割合に応じた内容で補償されることが合理的です。

「過失割合と代車費用の請求について」は、別のページにて詳しく解説しているので、あわせて参考にしてください。

乗用車とトラックの事故例1

Aさんの乗用車とBさんのトラックが交差点内で接触し、以下のとおり損害が発生しました。
幸い人身事故にはいたりませんでしたが、Bさんのトラックが横転した拍子でトラックの積荷が崩れてしまい、ほとんどがキズ付いてしまったので商品価値が失われました。

この事故による過失割合は、Aさん80%、Bさんに20%となっています。

Aさんの乗用車の修理費用:40万円
Bさんのトラック修理費用:80万円
Bさんの荷物の損害:120万円
Bさんの代車費用:10万円

事故例1の損害算定と解説

先ずお互いの損害額を整理してみます。

Aさんの損害:修理費40万円
Bさんの損害:修理費80万円+積荷120万円+代車費用10万円=合計210万円

双方の過失割合によりお互いが保険会社を通じ、以下の内容で賠償金を支払います。

Aさんの賠償額:168万円
Bさんの賠償額:8万円

相手から受け取れない以下の金額が自己負担となりますが、Aさんは車両保険に加入していたので、実質自己負担を負うことはありませんでした。

Aさん自己負担額:32万円(車両保険にて補償)
Bさん自己負担額:42万円

Bさんは、自身の過失により運送業務で預かる荷物に損害を出してしまった場合に補償される、業務用の保険も付けています。

実質的には、トラックの修理代と代車費用の過失割合に相当する18万円が、自己負担となっています。

なお今回の事故では、Bさんの代車手配もスムーズに行われているため、休車損害は発生していません。

乗用車とトレーラートラックの事故例2

この事故は3車線の高速道路上で発生しました。
一番左側を走行していたCさん運転の乗用車が、合図なしで突然に中央車線を走行中の後続車Dさんのトレーラートラック前方に進路変更をしたために接触事故が発生。

事故を避けようとしたトレーラートラックが中央分離帯側壁に衝突し、積み荷が道路上に散乱する荷崩れが起きる大事故となってしまい、以下の損害が発生しました。

この事故による過失割合は、Cさん90%、Dさんに10%となっています。

Cさんの乗用車は全損:150万円
Cさんの代車費用:20万円
Dさんのトレーラー修理費用:350万円
Dさんの積み荷の損害:1200万円
Dさんの休車損害:250万円

幸い人身事故にはいたりませんでしたが、Dさんの積み荷である「ピアノ線」が荷崩れを起こし多くにキズが付いたため、ピアノ線として著しく商品価値が失われたため、損害が拡大しました。

事故例2の損害算定と解説

先ずお互いの損害額を整理してみます。

Cさんの損害:全損150万円+代車費用20万円
Dさんの損害:修理費350万円+積荷1200万円+休車損害250万円=合計1800万円

双方の過失割合によりお互いが保険会社を通じ、以下の内容で賠償金を支払います。

Cさんの賠償額:1620万円
Dさんの賠償額:17万円

相手から受け取れない以下の金額が自己負担となります。

Cさん自己負担額:153万円(車両保険にて補償)
Dさん自己負担額:180万円(積み荷の保険を一部適用)

Bさんは、荷物にも業務用の保険も付けていますから、実質的には、トレーラートラックの修理代と休車損害の過失割合に相当する60万円が自己負担となっています。

なお今回の事故では、Aさんの自己負担相当金額は、車両保険で代車費用も合わせてすべてカバーされています。

多額な物損事故に備える自動車保険

乗用車とトラックの自己を2つの事例でみてみましたが、大事故になった場合、積み荷の損害と、貨物自動車の代車や休車損害が大きな賠償額に繋がることが分かります。

特に事例2の様に大型トレーラートラックの荷物は、大きく重いだけではなく、大変高価な製品や材料が輸送されていることがあります。
1事故で大きな賠償額に発展することがあるので、対物賠償保険は、無制限でかけておくことをおすすめします。

なお、いずれの事故でも乗用車に過失が多いのですが、車両保険のカバーによって自己負担を免れています。
業務用のトラックは、ある程度まで自動車保険でリスクカバーして、一部は業務運営上のリスクとしてリスクマネジメントを行い、今回のような不測の事態に備えておく必要があります。

業務用の補償については、別の機会に改めてご案内いたします。


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