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カーブでいきなりバイクに突っ込まれた!


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日常の道路に潜む危険

相手のある交通事故が起こりやすいのは、一般的に交差点ですが多くの場合は相手が見えている状態で起きているので、損害の大きな事故の数は意外と少なくなっています。

しかし、絶対数は少ないものの事故が起こるときには、双方の損害がかなり大きいのが正面衝突です。

見通しの良い所で起きる場合は、その一方がわき見運転や居眠りが原因となる場合が多く、稀なケースでは飲酒運転の場合もいくつか数えられています。
また、双方が見えにくく出会い頭の正面衝突となってしまい、大きな損害になるのが見通しの悪いカーブのある道路でどちらか一方が車線を割り込無事で起きる、正面衝突事故です。

この場合は、どちらのドライバーも身構える余裕なくぶつかっているので、精神面も含めて被害は甚大です。
ドライバーによっては、暫くの間怖くて運転できなくなってしまうなど、トラウマとして精神的な影響を受ける人も少なくありません。

事故の状況

今回の事故では、見通しの悪いカーブが続く道路です。
30km/hの制限速度と白いラインを黄色のラインで挟んだ3本線のセンターラインからもはみ出し禁止による規制が分かります。

いわゆる、事故が起きやすい道路なのですが生活道路でもあり、地元の人は日常に使っています。
しかし、夜間になるとあたりはしずまり、クルマもあまり通らなくなるので、そこをスポーツ走行するバイクの若者が頻繁に走ることでも有名な場所でした。

その沿道から入ったところに住んでいるTさんにとっては、生活道路ですから日頃利用している道です。
危険もよく知った上でいつも慎重な運転に心がけ、速度超過などはしません。
いつも時速30km/hの制限速度以内で走行しています。

その日も普通に走っていたところ、突然カーブから1台のバイクがセンターラインを超えて自分のクルマに正面に飛び込んできました。
あっという間の出来事で、ブレーキをかけるまもなくフロントガラスにバイクのドライバーがぶつかりました。

バイクも一旦ボンネットに乗り上げてから、クルマの前に落ちていきました。
クルマを運転していたTさんは、一瞬の出来事で何もすることができませんでした。

事故の加害者と被害者

この場合の加害者は、センターラインをオーバースピードで乗り越えた、バイクのUさんに非があります。

Tさんは、被害者ですがクルマにぶつかり、動けなくなっているUさんの救護にあたり、119番通報と現場の安全確保に努め、警察の実況見分にも立ち会いました。

被害内容

TさんのクルマとUさんのバイク、そして、Uさん自身のケガです。
幸いTさんと同乗していた奥様には外傷はありませんでしたが、自分の眼前のフロントガラスにUさんがぶつかったシーンと音がトラウマとなり、それから約2年近く奥様が車の運転ができませんでした。
最近では、クルマの事故でのPTSD(Post Traumatic Stress Disorder、心的外傷性ストレス障害)についても問われるようになっています。

このケースでもPTSDの顕著な症状を確認したため、弁護士と相談の上12級13号の後遺障害認定を申請しています。

過失割合と保険の支払内容

過失割合はUさん100%ですが、UさんはTさんのクルマの自賠責保険を使用してケガの治療費を受け取っています。

Tさんの奥様の治療には、バイクにかけてある自賠責保険と、Uさんの家族が乗っているクルマのファミリーバイク特約により対人賠償、並びにクルマの修理費として対物賠償保険金が支払われています。

主な損害金額は次のとおりです。
Tさんのクルマの修理費用:約67万円(代車費用含む)
Tさんの奥様の治療費用等:約350万円以上(後遺障害含む)

Uさんの治療費:120万円(自賠責傷害保険金の上限)それ以上は不明
Uさんのバイク修理費用:不明

対応可能な補償内容と特約について

Tさんの保険で利用可能な保険は、奥様の治療費として人身傷害保険、クルマの修理費は車両保険、Uさんの治療費として自賠責保険、

Uさんの保険は、対人賠償として自賠責保険、そしてファミリーバイク特約による、対人対物賠償保険です。

今回は、Uさんの家族が保険に入っていたので、それにより賠償を受けることができましたが、もし自賠責保険だけだった場合はどうなったでしょうか?

今回のケースでは、Tさんの保険を使うこともできましたし、無過失事故による人身傷害の請求と車両保険も無過失事故特約によって、保険を使ってもノーカウントとなり翌年の等級が上がることはありません。

いずれの場合でも保険は確実に機能するようにすることができます。
いざというときにしっかり使える保険を設計して加入しましょう。


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