調子に乗りすぎてカーブを曲がりきれず横転！

magarikirenai

1 事故の加害者と被害者
2 事故の状況
3 被害内容
4 過失割合と保険の支払内容
5 対応可能な補償内容と特約について

事故の加害者と被害者

今回の事例は、単独の自損事故で被害者はありません。
今回の運転者Mさんの場合、クルマが横転するという大きな事故でしたが、本人も含め助手席に同乗していた友人にもケガがなかったのが不幸中の幸いです。

しかし、クルマは横転していましたが裏返しにまではなっていなかったので、ルーフへの損傷が最小だったことも幸いし、なんとか全損をまぬがれ修理をすることができました。

事故の状況

現場は、山道下り坂の右カーブで明らかなスピードの出しすぎにより、曲がりきれずの道路の外にスリップして横転したものです。
時期としては紅葉シーズンの休日だったので、路側帯で巻き込まれた人や他の車両がいなかったのは奇跡にも近い状況でした。

該当車両も人の手により起こしてもらい、なんとか自走して帰宅したとのことでした。
しかし、警察への事故届け出をしていなかったため、後に改めて当該地域の警察所に出頭し事故の届け出をしてもらうことになりました。

小さな事故で相手のいない自損事故でも、後に車両保険を使うことも踏まえて、最低でも物損事故での届け出を行うようにしましょう。

被害内容

車両外装の右側面全面、及び接するルーフ、フロント、リヤのコーナー付近までの板金塗装修理費用、約38万円

今回は搭乗者にさいわいケガもなく人身事故にはなりませんでしたが、同乗者が見た目にケガをしていなくても、首や関節などの違和感や頭部をぶつけるなど、傷害のおそれがある場合、速やかに救急と警察への通報が必要です。

友人とはいえ他人ですから、後になって傷害が発覚する様な場合もあります。
また、保険金の支払にも問題が生じる恐れがあるので、速やかな通報が後のトラブルを防ぐことも覚えておきましょう。

過失割合と保険の支払内容

車両保険により免責5万円を差し引いた33万円が修理費用保険金として支払われました。
相手がない事故ですから、過失割合などはありません。

保険金支払いまでの流れの中で事故発生時に現場または、もよりの警察への事故届けをしていなかったために後になって警察への出頭することが必要など面倒もありました。
このような事故では、破損した車両をそのまま運行することによって2次的な被害が生じる恐れもあります。
事故発生の際は、たとえ単独事故で人身被害がなくても、現場にて速やかに警察家の連絡をすることが大切です。

また、破損した車両の運行は、著しい危険を及ぼす恐れがあるので無理をせず、自動車保険付帯のロードサービスを利用することが賢明です。
修理先へのレッカー移動や交通手段の手配など、事故センターとの連絡により依頼してもらえばより安全です。

なお、破損状況によっては、道路運行上危険と判断され整備不良等の違反として、検挙されるおそれもあるので慎重な判断が必要です。

対応可能な補償内容と特約について

今回のような単独の自損事故では、車両保険によってクルマの損害が補償されることになります。

一般的に車両保険には、免責という自己負担部分があるので今回も自己負担が発生しましたが、保険会社の契約方法によっては、免責ゼロの設定も可能です。
保険料が高くなるので若い人の契約にはあまりオススメできませんが、30歳を超える20等級の人には、1回目の車両事故では負担額がないように、免責ゼロとしておくとべんりです。

なお、今回は、搭乗者のケガなどによる保険金支払いはありませんでしたが、万一ケガなどがあるときは、その状態によって次の補償内容が支払の対象なります。

運転者：人身傷害保険、搭乗者傷害保険
同乗者：自賠責保険、対人賠償保険、人身傷害保険、搭乗者傷害保険

今回の同乗者は、運転者から見た他人なので対人賠償の保険が利用できます。
保険金の支払内容や手続きは、事故の状況やケガの内容により異なりますので、事故の際には担当者に相談して必要事項を確認しましょう。