事故をおこすと保険料がより大きく割増に!増える保険難民
同じ等級でも割引率が異なる新制度
ノンフリート等級制度が改定になり、7等級から20等級までの割引率が2つ用意されています。
1つは、通常通り無事故で割引が進んだ場合に適用になる、無事故割引です。もう一方が新設された、事故あり係数の割引です。
事故があった場合は、3等級ダウンした等級となり3年間は、事故あり係数の等級で進むことになります。
保険料は、各社間の競争で下がってきているので、各社ともにこれ以上の保険料収入は期待できません。
しかも、高齢化減少とともに契約者も減少し、高齢者がらみの事故が増えるという悪循環が今後発生すると予想されています。
そこで、そうしたマイナス要因を少しでも緩和するために、事故を起こした人から多めに保険料を徴収するようにしたのが、改定されたノンフリート等級制度です。
実際、戦後のベビーブームに生まれた団塊の世代が70歳代を迎え始め、2020年に向かって一気に高齢者人口が増えていきます。
そうした流れを組んで、高齢者を補償外とする特約や、高齢者を年齢区分の対象としている保険会社もでてきています。
少しわかりにくい新制度ですが、事故を起こした人に保険料を多く支払ってもらうという考えは、合理的であり自動車保険制度を健全に保つためには、仕方がないのかもしれません。
保険難民が増えている?
今回の制度での割引率の抑制になる対象は、7等級から20等級ですから、割引のある人が対象です。
しかし、その背後で以前から起きていた、「自動車保険の引き受け拒否」という問題が、少しずつ顕在化してきています。
自動車保険お引き受け拒否は、昭和の時代からも事故が多発する契約者に対して、保険代理店が対話を通じて、アドバイスと保険会社に対して稟議を行うなどして保護した上で、最終的な手段として、保険契約を断るというものでした。
しかし、どうでしょうか、保険会社は雌雄を決するところまで保険料を下げ続けて来ました。これ以上、合併を続けても合理化は進みません。
そして、今までは、優良ドライバーだけを刈り取る様な営業戦略を続ける外資系ダイレクト自動車保険害者に対して、メガ損保各社もダイレクト型自動車保険で一騎打ちに出てきています。
このような状況では、国内損害保険会社も今までのように代理店の顔色を見て、事故の多い損害が拡大しそうな契約者を引き受けることはしなくなってきています。
過度な合理化が保険難民を生み出していることは、間違いのない事実です。
今後の自動車保険は、相手への賠償も当然ですが、私たち自身を守ることもとても重要なポイントになっていきます。
無保険車両から自分を守るには、もはや自動車保険でカバーするしか無いのです。
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