代理店型自動車保険の保険料はなぜ高いの?
軒並み保険料が高い代理店型自動車保険
これは、頭の痛い質問です。
代理店型の自動車保険が高いのは、代理店が手数料を頂戴しているからです。
といってしまえば、それでおしまいなのですが、それではダイレクト型自動車保険会社のパンフレットに書いてあるとおりです。
そこで少しだけ、別角度から考察をしてみましょう。先に申し上げておきますが代理店の存在は、確かに保険料にも影響していますが日本の損害保険会社は、自動車保険だけを取扱っているわけではありません。
特に、専業のプロ代理店では、一般にダイレクト型自動車保険では、引き受けをしてくれない法人名義の自動車保険や事業用車両の自動車保険、フリート契約なども扱っています。
この分野の保険に対してダイレクト型自動車保険は、引受けを行いません。
それなのに、そうした事業者の保険を引き受ける保険会社と代理店があたかも高い保険料を貪っているような表現のパンフを見ると少し残念だなと感じます。
確かに代理店型の自動車保険は、ダイレクト型から比べると高いかもしれません。
しかし、既存の損保会社とダイレクト損保のみで産業界に対して、損害保険の営業からリスクの算定から契約手続きまでできるか?と言われれば、それは無理だと思います。
代理店として機能していない人もいるので、無駄があるのは事実だと思います。
しかし、絶対に必要とされているプロの代理店もそこには存在することを、少しでも知っておいてください。
保険会社の人員が多すぎる!整理縮小が急務に
現在のメガ損保は、合併を繰り返してきたために社員が溢れかえっています。
特に、バブル期前後に採用した社員の数とその従業員の年齢を考えると、そちらのコストが相当にかかっているだろうということが、想像に容易いのです。
実際に私が関わった保険会社の営業担当者は十数人いますが、今もMS&ADホールディングスグループ内で全員が現役で活躍しています。
誰も退職しないで会社に残っているということは、それ以外も多くの40~50代の社員が現役なのだろうと想像がつきます。
しかし、そうした人たちが、今のプロ代理店を作り多くの事業者や産業を支える保険商品を、もれなく提供するサポートを行っていることも事実です。
代理店と保険会社の営業社員は二人三脚で、損保商品の営業に努めてきましたが、今後は、そうした関係は、難しくなるだろうと思われます。
未だに多くの小規模な代理店と溢れかえる総合職の社員を、今後整理しなければ保険会社も立ちゆかなくなってしまうだろうと、懸念されています。
損保ガイシャの合併が進むと共に、代理店も大型の専業代理店に小規模代理店が属す形になり、その代理店を先鋭の社員がフォローするカタチが完全に作られつつあります。
整理がさらに進めば、代理店型自動車保険も少し安くなるかもしれません。
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