自分も相手も無過失の事故でも車両保険は使える?
あり得ないような多重衝突事故もある
どなたも多重衝突という事故をニュースなどで一度は目にしたことが有るでしょう。
高速道路上で起きやすい多重事故ですが、何故か年々増えているような気がします。
事故件数その物は、21世紀に入ってから大幅に減少しているにもかかわらず、多重衝突が起るのが不思議です。
クルマの性能は、昔と比べて上がっていますから、そうした点から見てもどうして連鎖的にぶつかるのかよくわかりませんね。
基本に立ち返ってもう少しだけ車間距離を取って、安全運転に努めてみましょう。
さて、この多重衝突の中でぶつかると、自分の過失があるのか相手の過失なのか、明確に判らない事が有ります。
このような時は、保険会社同士でも状況を完全把握することが困難なため、該当する車両で過失など対物賠償などを按分するようになります。
そうした中での補償の不足は、車両保険を使うことになるでしょう。
高速道路の多重衝突の特徴のひとつに、巻き込まれた一般の乗用車は、大型車のインパクトの大きさから相当にダメージを受けています。
そのためか、ほとんどが修復不可能に成ることが多いのです。
思わぬ、もらい事故とも言える多重衝突でも対応するには、車両保険で備えておくしか方法が有りません。
不思議な自分も相手も無過失の事故
これは、とても稀なケースの事故例ですが、不幸中の幸いで相手にケガはなく、自分は大きなケガをしましたが無事だったという事故の記録です。
事故現場は、埼玉県の国道4号線草加付近の交差点でした。
事故当事者は、小型乗用車1台、大型トレーラー1台、そして逃走した大型トラック1台です。
事故は、大型トラックが同一方向を進む乗用車を対向車線に押し出してしまったことで、乗用車が大型トレーラーと正面衝突してしまいました。
真冬の深夜3時過ぎの事故でしたから、衝突した2台を残して、大型トラックは走り去りました。
正面衝突した乗用車は無残です。
購入から間もない新車だったのですが、一目で誰もが全損とわかる状態でした。
乗っていたのは、運転者だけで相当なケガをしましたが、命に別状は有りませんでした。
相手方トレーラートラックの運転手が、乗用車を押し出したトラックの行為を目撃していたのと、救護にあたった乗用車の後ろのクルマの証言で、ぶつかった両方の車に過失はなかったという結論に至りました。
さて、こうなると双方の損害をどうするかということになりますが、トレーラートラックの損害は、バンパーから一部のフロントパーツのみでしたが、乗用車の方は完全修復不能です。
重量差がこれほどインパクトに差を生じさせるものかと実感する破壊力でした。
しかし幸いだったのは、乗用車は車両保険にかけていたことです。
無事(?)ローンも完済して何とか助かったという、恥ずかしながら筆者の事故の体験でした。
最後まで読んでいただいた方は、本当にありがとうございました。
ぜひ、保険を見なおして車両保険加入も検討してみてください。
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