事故現場でやってはいけない3つのまちがい
事故発生時にやってはいけない3つのまちがい
事故の形態はさまざまです。
事故を起こして加害者になった場合、その場で逃げたくなるような状況もあるかもしれません。
また、人との待ち合わせや出勤時など急いでいるときに事故が起きたとき、小さな事故だとたとえ被害者の立場でも、面倒と感じる警察への事故届けをしないで済ませたくなることもあるでしょう。
夜間の小さな事故で特にケガもないような場合、相手と連絡先の交換だけでその場は分かれる、というような経験がある人もいるのではないでしょうか?
そして、その場での示談のやりとりです。
相手に勢いで詰め寄られて、謝ってしまい修理費用などを一方的に約束させられた、また、逆に相手への約束を迫ることをやってはいけません。
この記事では、事故の現場でありがちな「やってはいけないこと」を3つに絞って取り上げ考えてみましょう。
逃げてはいけない
交通事故の加害者となり、不幸にも相手にケガを負わせてしまったとき、気が動転してその場から逃げ出したくなることがあるかもしれません。
しかし、事故当事者としての救護義務や安全の確保など、最優先で必要なことを忘れて保身に走ることは許されません。
運転をする人ならどなたでも「ひき逃げ」と言うことばを1度は聞いたことがあるはずです。
飲酒運転などと同様、ハンドルを握る運転者としての責任を守らない、社会的に許されない行為のひとつです。
ひき逃げの定義は、いたってかんたんです。
次の4項目は、事故を起こした場合に運転者として当たり前に行う手続きです。
・2次災害などの危険を防ぐための安全の確保の措置
・救急車の手配や警察への事故報告の義務
・現場にて待機する義務
以上の4つを基本として最優先で行う必要があります。
事故の状況によって被害者が傷害を負っている、また、死亡しているようだと想像以上に厳しい厳罰に処されることもあります。
2014年5月から新たに「自動車運転死傷行為処罰法」も施行されました。
この法律では、飲酒運転をして事故をおこしたドライバーに対し、先の4項目を行わず、事故現場から逃走した場合、厳しい厳罰に処されるようになります。
「ひき逃げ犯罪」については、別項にてさらに詳しく掘り下げます。
届け出なくてはいけない
事故の当事者として、加害者、被害者を問わず、運転者であれば届け出の義務が発生しています。
しかし、よくありがちなのは、被害者の立場でありながら「急いでいる」などを理由に、現場での手続きを行わずに立ち去るケースがあとを絶ちません。
確かに急いでいると言う状況で、被害者という立場からすれば、事故という面倒ごとに
巻き込まれるのは、とても迷惑な話だと思います。
さらに時間を失い、仕事やプライベートの大切な約束が「ご破算」になってしまうことを恐れる人もいることでしょう。
しかし、それでも警察への事故届けは、たとえ単独の物損事故であっても最低限必要なこととして認識しておきましょう。
今まで保険会社は、例外として事故の状況などを勘案し、単独の物損事故などでも保険金支払いを認めたケースもありますが、年々、例外として認めるケースは減少しています。
例えば、夜間の単独事故であっても「物件事故」として、客観的に現場の検証が行われた「事故証明書」など資料があれば、保険金支払いも速やかに行われます。
しかし、運転者の義務となっている届け出を怠るようだと、あらぬ疑いをかけられる恐れもあり、最悪の場合には、保険金の支払を受けられないこともあります。
その他、ガードレール等の公共の器物損壊などに問われるケースも有り、後になってからの届け出は、その事故の状況により捜査の対象となる場合があります。
もし、飲酒行為による当て逃げなどが後に発覚するような事になれば、社会的にも許されずに考える以上に大きな問題へと広がることがあります。
いくつかの理由がありますが、現場から通報することはとても重要になり、必要な手続きを怠れば、罪に問われ保険金が支払われないなど、自分の損に繋がることもあります。
その場で示談してはいけない
事故発生のときには、一方的にぶつけた、ぶつけられた、と感じるかもしれません。
しかし民事上では、相手や自分にも過失があるかもしれないので、その場で安易な示談を行ってはいけません。
また、事故現場において相手から、脅迫を受け示談を強要されたりするようなことがないように注意しましょう。
警察は、民事への介入を行うことはしませんが、事故現場を収拾し客観的な現況記録を残してもらうことができます。
事故現場では、今後の修理費や治療費などについて自己判断を行わず、修理工場への正確な見積もりと保険会社との相談、自身の診断と治療が有ることを毅然と伝えましょう。
また、逆に相手への強要することは、別の罪を問われることもあるので、絶対に行ってはいけません。
もちろん、事故の初期対応を事故以上に精神的にストレスを相手に与えれば、示談交渉がまとまりにくい状況も作られてしまうので気をつけなければいけません。
短気は損気と言いますが、加害者の場合は特に事故の相手を思いやり、落ち着いて対応することが肝要です。
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