後悔先に立たず一瞬のわき見運転による追突
わき見による事故の多くは直線道路で起こる
自動車事故の2013年統計データでは、わき見による死亡事故の発生が14%となっています。
意外に少ないと思う人もいるでしょう。
ところが走行状況別で見ると、わき見運転と運転に集中していない漫然運転による死亡事故は、直線道路でよく起こることが分かってきました。
その確率47%と約5割の数字です。
確かに見通しの良い直線道路の代表とも言える高速道路では、慣れてくると交差点や脇道からの合流、歩行者などがいないので、注意力が散漫になりやすいと言えます。
わき見運転というと外の景色や沿道の人やお店など見入る、また、オーディオやナビの操作をするとき前方からの注意をそらしてしまうことを言います。
危険な運転者には、スマートフォンなど携帯電話の操作を未だに行う人もいるようで、注意していただきたいと思います。
こうしたわき見運転がなぜ危険かというと、前方を見ていない間にクルマは進行するからです。
具体的な数字にすると60km/hで走行中に1秒間で進む距離は、約17mです。
その瞬間に前方車両が何らかの理由でブレーキをかけていたり、並走車が車線変更を開始していたりすれば、おそらくほとんどの人が衝突を避ける事ができません。
なお、高速道路で100km/hで進行していた場合は、1秒で約27m進みます。
仮に100M車間距離をとっていたとしても、絶対にブレーキは間に合いません。
こうしたわき見運転を経験することは、大変危険です。
しかし、人は経験がなくなれが生じてくれば、油断することが増えてきます。
そこでオススメがYoutubeにアップされているドライブレコーダーの動画です。
ありがたいことに実際にわき見運転や漫然運転により、追突や衝突をしている動画があるので、数ページ見てみるとその恐ろしさが理解できます。
ほんのちょっとの油断が大事故に繋がるので、わき見運転を行わないように気をつけてください。
事故の状況
今回の事故事例は、ミドルサイズのミニバンを所有するSさんの、わき見運転による追突事故です。
事故は栃木県郊外の国道上の直線区間で起きました。
前方をもうかれこれ10分以上、ダンプカーが連なって走行していたので、十分な車間距離を取って走行していました。
Sさんは、東京から福島に旅行目的で走行中でしたから、ちょっと一休みする場所などをナビで確認しようとほんの1~2秒の間ナビ画面に見入ったときです。
助手席の奥様が「あっ!」と叫び、Sさんは慌てて前方に目をやると、ダンプカーの後部が目前にせまっていました。
ブレーキを踏みハンドルを少し切ったので、まともに突っ込むことは避けられましたが、ダンプカーのカーゴ部の下に、運転席側のフロントピラー部分が折れ曲がるほど衝突しました。
それによりフロントガラスが一部枠から外れて危険な状態になりました。
しかし、Sさんご夫婦はケガもなく、ダンプカーの運転手Nさんにもケガはありませんでした。
事故の加害者と被害者
お分かりの通り、Sさんの100%過失責任で加害者となります。
被害者は、Nさんと、ダンプカーを所有する会社になりますが、ダンプカーには小キズが付いた程度でへこみもありません。
また、Nさんにもケガはないということで、警察に物損届けを出し双方の連絡先を交換して、現場検証を終えました。
被害内容
最終的には、Sさんのクルマだけが損害となり、修理が必要となります。
また、今回の旅行をキャンセルするかどうかということで、現場にてロードサービスでレッカー車を手配してクルマをサービス工場に預けました。
レンタカーの手配など保険会社にも協力してもらい、旅行を継続することができました。
修理工場への移動費用やレンタカー費用なども今回の損害の一部になります。
車両保険の支払内容
車両保険は、免責ゼロ特約がつけてあり、100対0の追突事故でも相手が確認できたので適用になりました。
また、代車費用特約によってレンタカー費用がカバーされます。
なお、事故車両の移動費用や事故現場から移動したタクシー代などは、ロードサービスの付随サービスでカバーされました。
したがって、事故による損害金額は、すべて保険でまかなうことができました。
対応可能な補償内容と特約について
今回の事故で利用した補償は、車両保険と免責ゼロ特約、そして代車費用特約です。
ロードサービスも十分役に立つ内容で、旅行も継続できたので良かったとのことでした。
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