飲酒運転でガードレールに衝突!車両保険の支払いは?
事故の状況
今回の事故は、夜遅くの23時42分に発生した単独事故です。
事故現場は、横浜市のとある郊外の県道です。
見通しのきくゆるやかなカーブで、アメリカ製のクルマの所有者Dさんがガードレールの支柱をなぎ倒すほどの事故を起こしました。
事故当初、警察の実況見分もなく、Dさんは、クルマを事故現場からほど近い勤務先である病院の駐車場に駐車して、タクシーで帰宅していました。
翌日のお昼近くになって、クルマで事故を起こしたので修理と車両保険の支払い手続きを依頼されました。
急いで、車両のレッカー移動などの手配をするべく、事故の現場やクルマの状態と警察への連絡などを確認していくと、今起きた事故ではなく昨晩深夜に起きている単独事故と分かりました。
もちろん、事故の受付を行い警察への届け出を促し、ガードレールなどの被害カ所と被害者の特定をおこないます。
そして、このような時間帯の単独事故で警察への届け出がないようなときは、100%の割合で保険会社は、調査を行います。
また、代理店も確認のできる範囲で、前夜の事故前の行動経路などを伺うことになります。
今秋のケースでは、なぜ大きな事故を起こして、警察への届け出を行わず大きく破損しているクルマを強引に運転してまで、病院の駐車場にまで運んだのか?
その辺りを、伺ったところ飲酒の事実が発覚しました。
かなりの酒量を飲んでいたので、「飲酒運転による検挙を恐れ通報せずに急いで現場から逃げた」というのが事故の実態でした。
事故の加害者と被害者
この事故での加害者は、Dさんです。
被害者は、ガードレールを所有管理する横浜市です。
被害内容
事故現場のガードレールは、最初に衝突した付近の支柱が大きくなぎ倒されており、ガードレール約8Mにわたりクルマをこすりつけて止まったようで、エアバッグの展開が予想される状態です。
その後、クルマを確認しましたが、よく走ったなというのが正直な感想で、その状態の走行中に警察車両が見ていたら、確実に停められていただろうという状態です。
過失割合と保険の支払内容
対物賠償の対象となるガードレールの修理費用は、被害者救済の見地から対物賠償保険によって支払います。
ちなみに被害額は、約53万円でした。
ガードレールは、その構造によって価格が変わります。
今回のガードレールは、もっとも一般的な波型の鋼板を支柱に取り付けてあるタイプでした。
実際、意外と高いというのが正直な感想です。
さて、車両保険のしはらいですが、今回は、飲酒運転の事実と違法性を本人が認識していたという点が確認されていますので、飲酒運転は支払わないという免責事項にあたります。
厳しい話ですが、一般的社会も保険会社もそして代理店も飲酒運転を行う契約者に対しては、厳しく対応しております。
クルマの修理に車両保険を利用することはできないということをお伝えし、修理費用は、全額自己負担となることでご了承いただけることを確認し、積載車の手配を行い修理工場に運びました。
修理見積もりは、概算で約250万円と言われ車両本体価格308万円のクルマでしたから、その時点で修理を諦めて、別のクルマを購入することに決まりました。
対応可能な補償内容と特約について
今回は、飲酒運転がなければ、対物賠償と車両保険、人身傷害保険が支払対象になったはずです。
Dさんは、見るのも実に痛々しく、ぶつかったときに割れたガラスの破片で手を中心に擦り傷があり、その手には明らかな打撲痕もありました。
しかし、飲酒運転の場合、車両保険と同様に運転者への搭乗者用の傷害保険金も支払いはかないません。
残念ながら、翌年の継続契約は当該代理店で行われませんでした。
車両保険が支払われなかったことにご不満は合ったかもしれませんが、飲酒運転がいけないことであることは、小学校に通う子供でも知っている常識のひとつです。
Dさんには、ご自身の社会的にも高い立場をしっかり認識して、飲酒運転を反省していただきたいと思います。
当サイトでは、すべてのドライバーがモラル意識を持って安全運転に努めていただき、飲酒運転がなくなり、交通事故による被害者が一人でも少なくなることを願っています。
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