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フランス発!前輪駆動車が走る!シトロエンが放つFF車の可能性


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シトロエンと言う車名を知ってますか?

前輪駆動車のさきがけと言えば、フランスのシトロエンです。

もしかしたらこの記事を読んでいる人にも「シトロエン」と言う車名を知らない人がいるかもしれません。
また、知っていてもクルマが思い浮かばない人もいることでしょう。

そんな方のためにも前輪駆動車をクローズアップして、少しだけ「シトロエン」について知ってもらいたいと思います。

シトロエンは、世界中がフロントにエンジンを搭載し、後輪で駆動するFRの自動車製造に取り組む中、1934年からコツコツと前輪駆動車を開発し、独自のクルマづくりに歩んでいる自動車メーカーです。

独創のシトロエンが見つめた未来

シトロエンは、FF車の持つ優位性の一つ、室内空間を広く取れることと、製造工程の簡素化によるコストダウン、前輪駆動ならではの悪路の走破性に着目しました。

例えば、長いホイールベースのモデル11CVの後部座席は、リムジン級の広さを誇り、まっ平らな床面と相まって広々とした空間を提供していました。

当時のフランスをはじめとするヨーロッパでは、市街地は石畳が敷かれひとたび郊外に出れば、悪路が続き、多くの山岳道路も存在しました。
また、国境が地続きで繋がるフランスを始めとするヨーロッパ諸国間の移動で、クルマは欠かせない交通手段となりつつあり、長距離ドライブ中の山岳道路では、複雑な気象条件による雨や降雪、突風などがありました。

そのような道路事情と複雑な気象条件の中で、前輪駆動車は後輪駆動の大型車両と比較してとてもスムーズな走りで、グイグイと山道を登っていったそうです。

1955年には系列下にシトロエン同様「前衛的」と言われたパナールを迎え、さらに独創性が色濃くなります。

未来のクルマDSとハイドロニューマチック

FF車のシトロエンを世界に知らしめたクルマが、1955年に登場したDSです。
このDSには世界中でいくつもの逸話があります。

たとえば、DSの愛用者としても知られる、ときのフランス大統領「シャルル・ド・ゴール」が、テロリストの襲撃を受けた際、DSの片方の後輪が撃ちぬかれパンクしましたが、ハイドロニューマチックサスペンションのセルフレベリングと呼ばれる優れた機能によって、走行不能に陥らず襲撃現場から脱出できたそうです。

このDSをはじめとするシトロエンの上級・中級モデルに搭載されたハイドロニューマチックサスペンションは、とても先進的で20世紀の自動車史においてシトロエンの名声を高めた優れた技術です。

その後に発表された、スポーツカーメーカーのマセラティからエンジン供給を受けた、スポーツクペSMから、BX、XM、エグザンティアなど、1990年代まで搭載され続けます。

ハイドロニューマチックシステムの特徴は、窒素ガス封入のエアサスと高圧オイルポンプによって、サスペンションのみならず、パワステからブレーキシステムなどの油圧回路を統合してコントロールしています。(マネジメント範囲は車種により異なります)

特にハイドロニューマチックサスペンションでは、エアサスとダンパーを兼ねて利用されているところが、他車と大きく異なります。

走行フィールは、路面の凹凸感を感じることなく滑るように走るので、一度味わってしまうと癖になってしまう人もいました。
当時は、日本でシトロエンを扱う販売店が少なかった為、多くの台数は登録されませんでしたが、このハイドロニューマチックのフィーリングにコアなファンがいたことは確かです。

そういえば、一時期ユーノスがシトロエンを取り扱ったことで、登録数が若干増えましたが、シトロエンの本質を伝えるまでには至らなかったようで残念でした。
かく言う筆者もそうしたコアなファンの友人がいたので、BXとXMに乗る機会を持つことが出来ましたが、とにかく走行フィールが滑らかでまっすぐ走り、ブレーキがとても良く効くクルマと言う印象が強く残っています。

こうして思い出してみると、友人に勧められた「エグザンティア」に乗ってみても良かったかな?と思います。

シトロエンの持つ独創性と革新

このように革新的なFF車を作り続けるシトロエンは、安全性能も他社の先を行くすばらしいクルマを提供しています。

独創性のある前輪駆動車を作るシトロエンは、所有者の満足度を高める安全なクルマです。
ドイツと並ぶ自動車先進国フランスの革新的メーカー「シトロエン」に注目です。


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