自動車保険は申込後いつから使える?当日それとも翌日から?
自動車保険の継続や新規加入など、忙しくてうっかり忘れてしまう人もあり、中には、「今日明日に乗るから、今から申込みたい」という人もいらっしゃいます。
ダイレクト自動車保険の普及に伴い、こうしたケースの話や相談を受けることが増えています。
急いで加入申し込みしても保険が有効になるまでは未加入と同じ状態なので、大変危険な状態で運転することになります。もちろん、任意保険未加入で運転することは法律から見れば可能ですが、とても運転を勧められる状況ではありません。
今回の記事では、自動車保険の申込後に最短でいつから使えるようになるのか?
ダイレクト自動車保険8社の支払方法ごとに各社を比較しやすいよう表にまとめました。
代理店型自動車保険の最短保険開始日についても、参考データをダイレクト自動車保険8社のデータと比較して、長所と短所を探って参ります。
ダイレクト自動車保険の申込と保険料払込について、注意点をしっかり押さえておきましょう。
自動車保険は申込後いつから使える?
自動車保険契約は、申込手続き後に保険料支払手続きを行い、保険会社への入金が確認された後に契約に書かれた保険開始日からの保険が有効となります。
つまり、申込手続き後に保険料を支払えば、保険開始日より保険を使うことができます。
ダイレクト自動車保険いつから使える?
これは、ダイレクト自動車保険の保険開始時間を通常午前0時としているため、当日対応ができないからです。また、これにより、保険加入前に発生した事故のアフターロスを回避できるようにもしています。(モラルリスク(※)の回避)
ダイレクト自動車保険の保険料の支払には、いくつかの方法があり保険会社によって取扱内容が異なります。
共通して利用可能なのがクレジットカード払いとコンビニ支払です。その内もっとも早く保険利用が可能になるのは、クレジットカードによる支払で、各社共通して最短翌日から保険を有効にできます。
コンビニ払いは、早いものではオンライン方式により翌日から、時間のかかる払込票では1週間以上かかるものもあります。
その他、提携銀行やネットバンクからのオンライン決済、銀行振込などの取扱の有無は、各社に差がありますが取扱可能な場合、翌日、または翌々日から保険を使う契約が可能です。
なお、ダイレクト自動車保険には、現金を直接支払う窓口や初回保険料口座振替などのサービス対応がありません。
また、ソニー損保だけは、特徴のある保険責任開始後の後払いにも対応しております。しかし、申込当日に有効となる契約はなく、最短でも申込後翌日から保険が有効になります。
代理店型自動車保険いつから使える?
代理店には、損害保険会社との間で締結した損害保険代理店委託契約に基づいた、保険契約の締結権があり、当日の指定時間を保険始期とする保険契約が可能だからです。
ダイレクト自動車保険とは異なり、代理店に契約締結権があり、契約車両や被保険者を加入時に直接確認することで「モラルリスク(※)」を一定レベルで排除することができるからです。
保険料支払は、代理店への直接集金(クレジットカードも可)、代理店口座への直接振込、コンビニ支払にも対応しています。
ダイレクト損保8社と代理店型損保の保険開始日を比較!
前項の保険会社ごとに異なる、支払方法と、最短で設定可能な保険開始日について表にまとめてみました。
ダイレクト自動車保険 払込方法別の最短保険開始日(インターネット契約)
ソニー損保を除く各社とも、保険開始日前日までに着金することが必要です。したがって、保険会社の着金確認に時間がかかる、払込票によるコンビニ支払などは、期限までに十分な余裕を持って支払うようにしましょう。
以下に、ダイレクト各社の保険料支払についてのポイントを確認しておきましょう。
ダイレクト自動車保険8社の保険料支払方法の注意点
要着金、クレジットカード、コンビニ支払のみ扱い、払込票の払込期限までに支払えば、保険始期が払込前の開始でもカバーされる(一部後払い可)
払込先ごとに差があるので注意! JNBからのオンライン決済が可能(翌日有効)、セブンイレブンのオンライン決済は翌々日に有効となるが、払込票による他のコンビニ決済は、7日前までに手続きが必要です。払込票の送付期間も考え手続きを進めましょう。
要着金、クレジットカードは翌日、コンビニ払込票の払込期限までに支払えば、保険始期が払込前の開始でもカバーされる。(一部後払い) 払込票の送付期間に注意!
要着金、銀行振込が可能、ただし保険始期日より8日前までに支払が必要。コンビニ払込も同様(スマートピットは前日まで)、クレジットカード、コンビニのスマートピットが便利。
後払い可、最大で保険始期日より30日以内の払込猶予がある(払込猶予内に支払えば事故も補償される)、銀行振込、クレジットカード、コンビニ決済など、30日の支払猶予により、どれを選んでも安心。しかし支払期限を超えると期間内の事故が効かなくなるので注意すること。
要着金、ネットバンキング以外は前日までの支払が可能だが、申込期限がそれぞれに設定されている。払込票の送付期間に注意する。
要着金、コンビニ支払は、翌々日の扱いとなり、保険開始の前日では手続きが間に合わないので注意!また、銀行振込は継続契約者のみ可能。他車から乗り換えの人は、クレジットカード、コンビニ決済が選択肢になる。
要着金、提携銀行は楽天銀行、ジャパンネット銀行、三菱東京UFJ銀行、みずほ銀行、ゆうちょ銀行の5行が指定されています。クレジットカードの他、コンビニ決済も豊富です。
モラルリスクと保険開始日
ダイレクト自動車保険は、そのほとんどが保険開始の日時を保険始期日の午前0時としており、契約上も当日加入を排除しています。
通常に加入する人なら、車に乗る当日や保険が切れる日(または切れてから)に加入したいということはあまりないと思います。
保険代理店25年以上の経験から申し上げると、下記のモラルリスクという理由により、当日申込加入を求めるユーザーは、本質的に歓迎されないということです。
保険加入時の「モラルリスク」とは?(※)
ダイレクト損保と代理店損保では、自動車保険契約の際に代理店の有無の違いによる、モラルリスクの回避に大きな差が生じます。
このモラルリスクとは、「道徳的危険」を指し、保険契約が有効になる前に起きた損害について、不正に保険金の給付を受ける目的の保険加入の危険を言います。
ダイレクト損保では、加入時に車の状態や被保険者との面談ができないので、事故を起こした後こっそり保険に加入し保険を悪用しようとする加入者を適切に排除することができません。
そうしたことから、保険申込と入金確認後に最短でも翌日加入(午前0時)として、保険会社として一定のリスク排除をしています。
もちろんそれだけでなく保険料決済や書類などの事務手続き上の理由からも、ダイレクト損保では、最短でも翌日からという形式で自動車保険募集を行なっています。
しかし、代理店損保で当日加入を推奨できるか?と聞かれれば、まったくもってその逆で、大手ディーラーにて新車の店頭納車を除いては、保険始期の2日前までに集金し契約書類等を保険会社に送付することを推奨しています。
保険代理店の規模や資格(代理店クラス)により、扱いは変わりますが、加入日当日の事故に対しての調査等手間が大変面倒な作業となるため、当の代理店も当日保険開始の契約取扱には慎重です。
筆者の経験からは、自動車保険に限らず「一元客」の場合、当日始期の保険契約は受付けない、というのが代理店お一般的な対応です。
したがって、代理店損保では当日契約の当日保険始期が理論的にはできても、当の代理店がモラルリスク回避のため、ほとんど受付けないというのが現状です。
ダイレクト自動車保険は申込後の保険料払込に注意する
これまでに見てきた内容からまとめると、ダイレクト自動車保険なら最短で翌日から有効になる保険加入ができます。
そして、代理店型自動車保険の場合、当日契約当日有効の保険契約も可能ですが、現実的には、あまり歓迎されず、加入を断られることもあります。
ダイレクト自動車保険は申込後の支払手続きの期限に注意!
申込に際し、1-5等級の割増契約者や過去1年に2事故、または、事故あり年数1以上で前年新たに事故を起こした人は、別の理由から、インターネットからの契約手続きができないことが各社ほとんどの対応です。
しかし、それ以外の人なら、純新規契約車も含めて、翌日対応で自動車保険に入れるということがダイレクト自動車保険の特徴であり、大きなメリットです。
特に若い人の新規契約や高齢者ドライバーの契約については、慎重になる代理店が増えていることからも、積極的にダイレクト自動車保険の見積もりを集めて検討し、より安くてよい自動車保険を選びましょう。
くれぐれも予定する保険始期日の直前ギリギリにならないよう、余裕を持って手続きを進めましょう。
最後に、ダイレクト自動車保険は、安くて加入もオンラインにより大変便利になっていますが、契約申込後の保険料支払の期限忘れをしてしまう人も少なくありません。
期限が守られないと、それまでに万一起きてしまった事故もカバーされなくなるので、くれぐれも忘れずに支払手続きを行って下さい。
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