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盗難の多いプリウスは自動車保険が高い!という噂はデタラメ!


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2015年12月のモデルチェンジにより、洗練されたデザインに生まれ変わったプリウスが人気を集めています。

多くの人が新型プリウスへの代替について検討を進めている中、せっかくの購買意欲に水を指すような噂が聞こえてきました。

2015年11月に調査が行なわれた、日本損害保険協会の自動車盗難事故実態調査の結果で保険金支払いのもっとも多い車としてプリウスがワースト1と発表されたことによります。

そうしたことから「プリウスは盗難台数が多いから保険料が高い!」と言う噂が聞かれるようになりましたが、まったくのデタラメです。実際プリウスの保険料は、同一クラスの他車と比べて特別に高いわけではありません。

むしろ好調な販売台数の下支えもあって、プリウスの自動車保険は同一型式の車種としては、加入者も多いので保険料率の急変動が少ない、安心して選べる車です。

この記事では、プリウスの保険料が安定している根拠を探り検証して参ります。また、「新型プリウスの自動車保険選び」についても例を挙げて比較検討してみます。

プリウスは盗難台数が多いがそれ以上に販売台数も多い!

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プリウスの盗難の実態

日本損害保険協会が会員各社に行っている保険金支払いの調査において、2015年度は62台の保険金支払いがありました。

また、自動車窃盗犯罪を抑止するための「STOP THE 自動車盗難/官民合同プロジェクトチーム」の発表している統計でも、2014年から2年連続でプリウスがワースト1位になっており、2015年度は1376台の盗難被害が認知されています。

保険金支払いの対象はたったの62台

1年間で盗難されたプリウスは1376台と発表されましたが、その内で保険金が支払われたのはたったの62台です。

盗難の対象となったプリウス1台毎のデータはありませんが、盗難された車の車歴を見ると、初年度登録から2年目と3年目がピークとなっています。

「プリウスは盗難が多い」というのは紛れもない事実ですが、それ以上に販売台数の多い車です。

全国のトヨタで2012年~2014年までの3年間に販売されたプリウスの新車は、実に755,000台にも上ります。2015年度の販売数(127,403台)とそれ以前に販売され現存する登録車の数を加えれば、被保険車の対象になるプリウスが100万台以上あることは十分に分かると思います。

一方、車両保険については全国平均43.2%(2015年3月)の加入率と日本損害保険協会から発表されてます。

車両保険加入のプリウスは43万台以上ある!?

ここからは推察となりますが、仮に最低限100万台のプリウスの内9割が自動車保険に加入し、そのうちの43.2%が車両保険加入していたとすると「約38万9千台に車両保険が付保されていた」と考えることができます。(車両保険の全国平均加入率で試算)

新車登録から4年以内の車が狙われやすいことからも盗まれた車の車両保険付保率は、もっと高いのではないかと推察できます。

盗難による損害は多い?少ない?

「62台/38万9千台」つまり、盗難により保険金支払いになったのは、わずか0.016%の台数と考えることができます。

すべてが全損扱いとして、1台平均280万円(プリウスの上位機種の価格)の車両保険金支払いが有ったとして、合計で280万円×62台=1億7360万円の損害になります。

プリウスの車両保険加入者の平均保険料を1台あたり48,200円(※1)とすると、保険料の合計は187億5千万円となります。

したがって、車両盗難における損害の割合は、0.926%、つまり約1%ということになり、保険料が高額になる影響をおよぼすほどの数字ではないことが伺えます。

推察による大まかな数字による試算ですが、当たらずとも遠からずといったところでしょう。

※1:プリウス1台毎の車両保険に加入データを収集できませんので、保険料として以下のページから安いダイレクト損保の試算による保険料を参考に平均を求めました。
プリウスのユーザーが中高年に多いことから、21歳以上、26歳以上、30歳以上の保険料を合算して平均を試算しております。なお、試算の元になった保険の等級は平均的な等級水準14等級になっています。

参考:「トヨタ プリウスの年齢別保険料」
https://hoken.mints.ne.jp/868.html#i-4

なお、車両保険の加入率全国平均が43.2%となっている現在、保険金支払いが少なすぎるようにも思えます。保険金支払いについては、別の記事「車両盗難の保険金が出ない!統計で見る盗難件数と支払いの実態」にて、詳しく解説しておりますのでそちらも合わせて読んでみて下さい。

保険料の根拠になる保険料率のアップダウンの根拠は?

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プリウスに限らず、保険料は毎年「保険料率」が見直されることで保険料のアップダウンが発生します。この料率見直しの根拠は、損害率によってなされています。

料率の見直しは、直近の事故発生状況を反映させてより適正で公平な保険料を加入者それぞれに負担させるために、年1回、1月1日付で「型式別料率クラスの見直し」が行なわれます。

具体的には、以下の手順で料率クラスの算定が行なわれています。

同型式の車両において、過去3年間の事故発生状況に応じた補償の種類(車両、対人賠償、対物賠償、人身/搭乗者傷害)別に料率クラスが毎年見直されます。

支払い基準となる保険金が20%超で上回った場合 → 1クラスプラス
(該当の補償に関わる保険料が約2割上がります)

支払い基準となる保険金が20%超で下回った場合 → 1クラスマイナス
(該当の補償に関わる保険料が約2割下がります)

上記に該当しない場合は、料率クラスが据え置きとなり、保険料は変わりません。

料率クラスが変更になる場合、補償の種類など契約内容により異なりますが、最大約2割の保険料のアップダウンとなります。

つまり、販売台数の多い車の方が料率クラスの変動が少ないので、保険料が高くなる確率は少なくなります。プリウスは保険料の急変動が少ないので、保険料面からも安心して乗り続けられる車といえるでしょう。

損害率が平均的なプリウスには優良ドライバーが多い!

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プリウスの損害率は、過去の料率クラスを見ても平均的なものと考えられます。

なお、プリウスの事故が多いとされる要因として、以下の理由が挙げられていますが、根も葉もないデタラメです。

プリウスのドライバーは運転が下手

根も葉もないデタラメな意見です。エコドライブを意識して急発進急加速など派手な運転をしない、安全で堅実なドライバーという方が適切です。

プリウスのドライバーには高齢者が多い

中高年が多いことは伺い知れますが、65歳以上の高齢者ドライバーに偏っているわけではありません。また、「高齢者ドライバー = 危険」と論じることは、大変乱暴な意見です。こうした意見には、知性や教養を感じることができず参考にするべきではありません。

プリウスは事故を起こす可能性が高い

まったく根拠がありません。プリウスの自動車としての動力バランスやシャシ性能、多くの乗用車を扱った筆者のドライブフィールでは、事故を起こす可能性は低い車と考えています。

何より、エコカーの走りを支えるためのメーター表示など、アクセルを踏みたくなる場面でも心に一定のブレーキをかけてくれます。
また、エンジンとモーターの併用による加速性能、車の前後の重量バランスなど、従来のガソリン車とは一線を画す走りも提供してくれます。私の意見では、事故を越しにくい車として捉えて差し支え無いと考えています。

プリウスの事故によるデメリット

しかし、次の内容については事実として、プリウス購入する際や保険加入時に踏まえておくべき事柄です。

プリウスは盗難グループに狙われやすい

盗難台数が多いのは事実です。プリウスは海外においても中古車、中古パーツの取り引きが活発な車なので、新旧問わず組織的な盗難グループに狙われやすい車です。盗難グループは、盗難防止装置のイモビライザーを無効にする手段(イモビカッター)を用意するなど、周到な準備をして狙ってきます。

プリウスには、EVドライブモードが有り、エンジンの始動を行わず静かに車を動かせることも盗取しやすい車になっているようです。

プリウスのオーナーは、キーを抜いてドアロックをすることはもちろん、保管状況に合わせた防犯対策と車両保険の加入は必須です。

プリウスは事故による破損状況によって修理代が高くなる

事故の修理代が高くなるのは、ハイブリッド車の宿命と言っても間違いありません。機構が複雑なハイブリッド関連のパーツがあることにより、一般的なガソリン車、ディーゼル車よりも修理費用がかかるのが普通です。

EVモーターへの電力供給をするバッテリーシステムや高圧電流の取り扱いには、専門的な知識を持った整備士の点検整備も必要となるため、工賃も嵩むことも知られています。
万一の事故の際にも確実にプリウスを修理ができるよう、車両保険への加入を検討して下さい。

プリウスで車両保険が必須となる3つの理由

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これまでの解説や使用する人の年齢層を考慮して、次の3つの理由によりプリウスには車両保険への加入が不可欠です。

1.ハイブリッド車ゆえ破損時の修理費用が高い
2.盗難グループに狙われやすい
3.事故の相手との煩わしい交渉など保険会社に丸投げできる

1と2については、前項で解説しましたので、3について補足説明します。

「交渉を保険会社に丸投げできる」と聞くと、少し乱暴に聞こえるかもしれませんが、プリウスのオーナーの多くは、中高年の比較的安定した仕事と生活を持った、ファミリー層が多くなっています。

そうした背景では、仕事や生活のリズムを事故によって乱されることが、精神的にも大きなマイナスになってきます。

つまり、事故が起きたら専門的に対処できるチームを持った保険会社に交渉の一切を任せた方がストレスフリーになるということです。

プリウスオーナーは、自車の修理を車両保険で先行して修理を行うなどすることもできるので、自身の生活をサポートする上でも車両保険への加入は有意義です。

プリウスオーナー必見!自動車保険の選び方

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プリウスの自動車保険を選ぶ際は、車両保険加入についてしっかり検討することが肝要です。実のところ、車両保険の補償内容も特約の有無で大きく違いが出ます。

近年は、ダイレクト損保の台頭により、保険商品の選択も多様化していますが、プリウスで保険加入する際は、次のことに気をつけて保険を選んで下さい。

・対人対物賠償は無制限とする
・人身傷害は世帯主の収入も検討し最低でも5000万円は付保する
・高齢者ドライバーは、人身傷害3千万円+搭乗者傷害保険1千万円を追加(※2)
・車両保険の加入は必須
・「無過失事故に関する特約(※3)」が付いている方が安心
・新車から登録3年以内なら、新価特約のある保険会社を選ぶ!
・車両保険の盗難不担保を付加しない!(保険料の差はわずかです!)

一例ですが人気のダイレクト保険では、セゾン自動車火災保険が販売する「おとなの自動車保険」がすべてをカバーしています。

また、代理店型自動車保険のほとんどでも対応していますので、いくつかの保険会社を比較検討してから加入することをお勧めします。

※2:年金受給者となった高齢者の場合、無収入とされるため、死亡や後遺障害時の保険金の算定が低くなりがちです。万一の際に定額で死亡保険金が受け取れる搭乗者傷害保険を1千万円ほど付保しておくと安心です。

※3:追突などにより一方的に被害者になった際、「無過失事故に関する特約」の付保があれば、翌年の等級が下がること無く車両保険の修理が可能です。人身傷害の適用も含めて、無過失による損害を補償してもらえるので、相手との交渉の進捗状況を問わず対応が可能です。

プリウスの保険料は他車との比較でも決して高い水準ではありません。それよりも、プリウスならではの損害の特徴を理解して、しっかり車両保険を付保することが賢明な選択と言えるでしょう。


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