車両保険の全損と見積されたクルマを業者に売却しても良い?
全損の保険金が支払われるという意味
全損によって保険金が支払われる場合、通常そのクルマは保険金の支払い後に保険会社への所有権移転することが、必須条件となります。
したがって、保険会社が承認しない限り、該当の被保険車両を買ってに売却することはできません。
万一、売却譲渡してしまったような場合は、車両保険金から売却によって得られた金額を差し引かれて支払われるようになります。
つまり、どんなにひどい状態であっても、保険会社は少しでも保険金支払いのマイナスを埋めることも業務の一環となっているので、保険金支払い済みの事故車両を業者に売却します。
これは、盗難されたクルマにおいても同様で保険会社は、所有権の移転書類を取り付けた後に保険金支払いを行っています。
全損でも修理をする場合
契約者が全損でも修理して乗り続けたいという場合、車両保険超過修理特約でも付いていれば、何の支障もなく修理を行うことができます。
しかし、特約がない場合は、全損金額を受け取りクルマの譲渡を承諾するか、一部の保険金を削減するなどの相談を受ける必要が出てきます。
事故を起こした人が、重複で利益を得ることがないように保険会社は、厳正に対応しています。
自動車ローンが残っていて所有者が別にいる場合
自動車ローン残債があり、所有権がローン会社やディーラーにある場合、所有権解除による譲渡移転を前提に車両保険金は、残債一括返済を優先して支払われます。
このことにより、債務者となっている契約者は、「自動車ローンだけが残る」という、最悪の状況から脱することができます。
当然に保険金額が残債を上回る場合の差額は、保険契約者に対して支払われるので、保険契約者が損を被る事は有りません。
この様に、車両保険を掛けておけば、万一の事故でクルマを失い借金だけが残る、ということだけは免れるので、自動車ローンの支払期間中、車両保険の加入は必須とうことでクルマの購入を検討しましょう。
全損の場合はプラスの臨時保険金が有る
車両全損時は、車両保険に自動セットされている「全損時諸費用特約」から、初費用保険金として、最大20万円を限りに車両保険金額の10%が支払われます。
全損時には、最低でも協定された価額の保険金が支払われます。なお、新車特約付きなら、新車価額の保険金がでるので、次の車への代替も容易です。
もちろん諸費用保険金は30万円まで拡大します。
全損時にもしっかりサポートしてもらえるので、特約も含めて総合的に保険を検討しましょう。
関連記事
-
車両超過修理費用特約は全損時の修理代不足を補います
車両全損金額を上回る修理代を補償 まさかの事故で車両保険金額を上回る修理代がかかることで全損扱いに...
-
全損時諸費用特約と買替時諸費用特約で代替をサポート
全損時諸費用保険金は自動セット 一般に車両保険契約には、この臨時費用保険金が自動的にセットされてい...
-
地震・噴火津波車両全損時定額払特約で緊急サポート
地震・噴火・津波でも車両保険が使える! 地震・噴火・津波でも車両保険が使えるようになった!と言って...
-
損害車両を修理に出さずに保険金を受け取ることができる?
車両保険金は希望により現金でも支払いができます 車両保険金を修理損害費用として支払う予定でも修理を...
-
車両価額協定保険特約で価協付きの車両保険金額を決める
車両保険の保険金額の基準 車両保険の保険金額は、自由に決められるわけではありません。 家や建物など...