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AIG損保自動車保険の評判|AIUと富士火災ユーザー必見!継続のメリットデメリット


2013年7月に合併予定が発表されてから5年目となった2018年1月1日、AIU損害保険(以下:AIU損保)、富士火災海上保険(以下:富士火災)は、ようやく正式に合併し「AIG損害保険株式会社(以下:AIG損保)」として新たに始動しました。

AIG損保の合併は、AIU損保をAIG損保に名称変更し、そこに富士火災を吸収合併する形で行われており、従来よりAIU損保が進めてきた合理的な損害保険販売が展開されると予想されます。

この記事では、顧客満足度調査機関3社の2017年最新ランキングから、AIU損保と富士火災の評判からAIG損保の顧客満足度を探ります。また、過去3年間の業績からもAIG損保をチェックします。

2018年始動の新しい損害保険会社「AIG損保」の自動車保険加入のメリットとデメリットについても考察して参ります。

評判が良い?AIG損保のCSランキング比較

AIG損保のカスタマーサービス(以下:CS)は、その前身となったAIUと富士火災の顧客満足度を見ることでうかがい知ることができます。

2017年~2018年発表の顧客満足度調査機関各社のCSランキングから、AIUと富士火災の評価結果を表にまとめてみました。 2社の評価からAIG損保の評判について考察してみましょう。

J.D. パワー アジア・パシフィック(以下:J.D.パワー)の2017年CSランキングを比較

「契約者満足度調査」

J.D.パワーの「契約者満足度調査」では、AIG損保の自動車保険契約者が実感している総合的な満足度がわかります。

ランキング評価は、代理店型損保9社中、AIU保険と富士火災が1位2位を獲得しています。これによりAIG損保がもっとも契約者満足度の高い代理店型損保という見方もできます。

合併によりAIG損保となった2社は、同業(代理店型損保)の平均値をはるかに上回る良い評価を得ており、合併後も高水準のCSが期待できそうです。

契約者満足度調査について、詳細な評価5項目(契約内容と手続き、価格、保険証券、顧客対応、事故対応と支払い)を確認してみました。

J.D.パワーでは、アンケート集計の詳細な評価を以下のように独自のレーティングに換算し表記しています。

●●●●●:ベスト
●●●●〇:ベター
●●●〇〇:アベレージ
●●〇〇〇:それ以外

AIU保険は「契約内容と手続き、価格、保険証券」の3項目でベスト評価、「顧客対応、事故対応と支払い」がベター評価となり、代理店型損保の「総合」で唯一ベスト評価を獲得しました。

富士火災は、「顧客対応」がベスト評価、「保険証券、事故対応と支払い」でベター評価、「契約内容と手続き、価格」についてはアベレージ評価となり、「総合」でベター評価を得ました。

AIG損保を構成する2つの保険会社が代理店型損保の中では、契約者満足度1位2位となりましたが、同じ評価項目のダイレクト損保とも比較した場合も見ておきましょう。

ダイレクト損保で契約者満足度1位を獲得したのは、ソニー損保で650pを獲得しており、AIU損保をわずかですが上回っています。同2位は「おとなの自動車保険」のCMでおなじみのセゾン自動車火災となっており646pを獲得しています。

したがってAIU損保(648p)は、総合的に見て2位のポジションにあり、格安保険料と独自のサービス提供により個人向け自動車保険で業績アップが著しいダイレクト2社に負けずとも劣らない契約者満足度が得られているようです。

しかし、代理店型損保において2位の富士火災に至っては、ダイレクト損保5位のチューリッヒ(630p)と同6位のイーデザイン損保の間にランクインすることとなり、総合的には第7位の位置づけとなります。

つまり契約者から見た場合は、ダイレクト型、代理店型を問わずどちらも同じ自動車保険ですから、2社合併後のAIG損保では、ダイレクト損保と比べては、最上位より1歩2歩劣る可能性が出てきます。

AIG損保は、代理店型損保ゆえにダイレクト自動車保険と比べてどうしてみ「保険料」が高くなることから、合併後も契約者へのCS向上に努めていただきたいと願うばかりです。

「事故対応満足度」

2017年の事故対応の満足度調査の結果は、残念ながらAIU損保のアンケート回答のサンプルが規定数に到達せず、未評価の結果に終わっています。また、規定数に達した富士火災については、評価対象となった12社中8位とあまり奮いませんでした。

事故対応満足度について、富士火災に対する詳細な評価6項目を確認したところ、「代車/レンタカーサービス」がベスト評価となり、「修理サービス」でベター評価、「事故対応担当者、調査/認定結果、保険金支払」の3項目がアベレージ評価でしたが、残念なことに「事故受付体制」では平均以下の評価となっています。

総合では平均的なアベレージ評価の獲得となり、AIG損保となった2018年は、事故対応についての評価が気になるところです。

ちなみに先の契約者満足度調査における調査では、「事故対応/保険金支払」という項目があり、AIU損保と富士火災はともにベター評価を獲得しております。調査テーマにより評価の違いが生じており今一つ釈然としない結果です。2018年の調査結果に注目しましょう。

「新規加入満足度」

この調査テーマでは、AIG損保(AIU損保、富士火災)が同ポイントの2位となり、ライバルの中堅損保「朝日火災」の後塵を拝し、惜しいところでトップを逃しました。

具体的な評価3項目を見てみると、「契約内容・手続き」でベスト評価を得ており、「価格、契約チャネル」がベター評価となり、総合でもベター評価を獲得しています。トップの朝日火災は、3項目ともベスト評価を集めて総合でもベスト評価です。

さて、代理店型損保の中では、第2位となったAIG損保(AIU損保、富士火災)ですが、ダイレクト型損保と比べて新規加入者の評価はあまり良いとはいえないようです。

純新規、他社から契約切替する継続新規の契約者は、自動車保険を選ぶ際に一番重視するポイントを「価格」としています。この場合、代理店型損保はダイレクト型損保よりも不利となることがほとんどで、新規加入者も総合的に比べてみると、AIG損保の位置づけがわかってきます。

ダイレクト型損保の新規加入者満足度1位は、664pを獲得したセゾン自動車火災となっています。AIU損保と富士火災は611pでしたから、ダイレクト型損保の第7位チューリッヒ(628p)の下となりますが、8番目に代理店型損保1位の朝日火災が入るので最終的には第9位というランク付けになるでしょう。

代理店型損保の中にあっては、上位ランクの顧客満足度を誇るAIG損保(AIU損保、富士火災)でしたが、ダイレクト損保とも比べるとランクも中間クラスとなり、特別な存在ではないことがわかります。

AIG損保となった2018年、現状に満足することなく真摯な姿勢で満足度の向上に努めていただきたいと思います。

2018年 オリコン日本CS 自動車保険ランキング

AIG損保は、2018年1月発表の「オリコン日本CS自動車保険ランキング」において、総合的な評価で興味深い結果を残しています。

2017年に行われた調査では、AIU損保と富士火災の名で多くの項目にランクインを果たしたものと見られ、AIG損保としての評価もまずまずのようです

今回は特に、事故対応に関わる4つの項目、事故対応(3位)、調査・認定結果(1位)、受取額・支払いスピード(4位)、サポートサービス(3位)がランクインしており、ダイレクト損保も含めた総合の評価でベスト10に入っていることは、大いに評価できます。

すべての項目をトータルした「総合ランキング」では、第5位となっておりAIG損保としてこれからの1年間は、さらに注目が集まることでしょう。

このようにオリコン日本CSの自動車保険ランキングでは、一見したところではAIG損保では高品質なカスタマーサービスが提供されていると推察できます。

しかし今回の調査で特別に行われた「推奨意向」、「継続意向」の調査では、どちらの項目とも評価対象となった12社中12位と最下位にランキングされています。

推奨意向は、「他人にすすめられるか?」ということであり、「継続意向」においては、「更新契約を結ぶか?」という質問です。割合から見れば他社と比べてそれほど低いわけではありませんが、いずれも契約を任される代理店の介在によるところでもあり、この評価は「代理店型損保としていかがなものか?」と少し考えてしまいます。

しかし一般的にインターネットによる満足度調査では、ダイレクト自動車保険に有利な傾向がありますから、総合的に見ればAIG損保の上位ランクインは合併2社の高い実力と見て良いでしょう。

価格.com 自動車保険満足度 2017

自動車保険の顧客満足度においてもっとも重視されるのは「保険料」といわれてますが、その他に「補償内容・手続き」、「顧客対応」、「事故対応」なども重視されるポイントです。

「補償内容・手続き」、「顧客対応」の多くは、保険契約時における代理店の補償内容の提案と説明など、代理店が担います。

また「事故対応」については、初期連絡時のコールセンターや損害調査サービス部門が大部分を担っており、保険会社のCSが問われる部分といえるでしょう。

したがって「補償内容・手続き」と「顧客対応」は、代理店の役割、「事故対応」は保険会社という見方ができるでしょう。もちろん、顧客対応は、保険会社のサービスにも関わりますのでそこに明確な線引きはありません。

2017年の価格.comによる顧客満足度調査において、合併によりAIG損保となった「AIU損保、富士火災」の2社は、両社に明らかな差が生じ、先の「J.D.パワー」、「オリコン日本CS」の調査とは明らかに異なる結果が出ました。

価格.comCSのアンケートの回答数は、4,689人、調査期間は、2016年11月16日~11月28日と、わずか12日間だけで行われており、調査そのものは外部委託で行われています。保険料や補償内容については、回答者の個人的な印象によるものが多く、評価コメントを見ても作為的なものと見て取れるものが多く、参考にすることはあまりお勧めしません。

ランキングの総評

AIGジャパン・ホールディングス(以下:AIGJH)は、2016年のアメリカンホーム保険の自動車保険事業撤退による逆風もありましたが、AIU損保と富士火災は、合併に向けCS対策に取り組んだ努力の結果を見ることができます。

調査結果の信ぴょう性については、本物かどうか疑いのあるものもありますが、今回のAIG損保については、合併したAIU損保と富士火災の過去の評価を見ても、今後トップクラスの顧客満足度を誇る優良な代理店型損保になると考えられます。

今回のCSランキングの調査結果を見て、多少の不安材料として検討すべきポイントは、「保険料」と「代理店の対応」です。

保険料については、代理店型自動車保険ゆえに低価格化は望めず、AIG損保の自動車保険で保険料を安くする場合、代理店による補償内容の削減などが具体的な方法となります。 ゆえに補償不足や補償漏れなどを生じる恐れもあるので気を付ける必要があります。

また、代理店の対応については、昭和の時代とは異なり保険料を含めた保険商品の提案や設計が主な業務となります。事故対応は、保険会社がそのほとんどを担っており代理店に頼る点はほとんどありません。

したがって、自動車保険の提案設計については、ダイレクト自動車保険のWEBページを見れば十分理解できる人なら、代理店型損保を積極的に選ぶ理由がなくなります。

自動車保険を選ぶ際は、ランキングサイトの評価は参考程度とし、見積もり比較などを行いながら自分の目で保険商品と会社を確かめて契約しましょう。

AIG損保は大丈夫?過去3年間の業績チェック!

AIG損保は2018年1月の合併に至るまで5年近い歳月を伴い、最終的にはAIU損保が名称変更を行い、富士火災が吸収合併されるという形で進められました。

特に合併前の3年間は、両社にて徹底した合理化がすすめられた跡があり、特に富士火災においては、代理店数や社員数も大幅に減らされ保険契約数の実質的な低下も見られます。

2017年3月AIU損保と富士火災の会社概要

まずは、合併前2017年3月時点の会社概要について見てみましょう。

今回の合併は、AIGJHに所属する中堅損保2社で行われましたが、その内容はかなり厳しいもので、経営の合理化に成功していたAIU損保を主体としAIG損保に名称変更を行い、富士火災が吸収合併され消滅するという形で進められました。

損害保険会社としては、規模の小さいAIU損保が規模の大きい富士火災を吸収するという形になり、従来から行われてきた損害保険会社同士の合併と比べてかなり厳しい内容です。

表の数値で注目すべきは、元受正味保険料、従業員数と代理店数です。見てのとおりAIU損保は、少ない従業員と代理店で富士火災に迫る正味保険料を集めており、その経営効率の高さがうかがえます。

売り上げ規模を示す「元受正味保険料」について両社の差は、この2年でかなり縮まりました。具体的には、AIU損保は増収し、富士火災は減収しています。

また、従業員数と代理店数においても、AIU損保は増加し、富士火災は減少しました。 2年前の数値については、以下のページの資料を参考にご覧ください。

新社名はAIG損保|CSランキング上位の富士火災とAIUが合併!その実力は?

過去3年間の業績チェック

業績のチェックは、2014年から3年間の元受正味保険料と損害率を見てみましょう。

「AIU損保」
事業年度:元受正味保険料/損害率
2014年度:255,317百万円/52.8%
2015年度:257,219百万円/47.3%
2016年度:251,142百万円/47.5%

「富士火災」
事業年度:元受正味保険料/損害率
2014年度:305,424百万円/54.8%
2015年度:302,850百万円/55.4%
2016年度:280,896百万円/64.2%

中堅損保「共栄火災」の業績とも比較して見ましょう。

【参考比較】共栄火災海上保険株式会社
事業年度:元受正味保険料/損害率
2014年度:205,999百万円/61.7%
2015年度:196,921百万円/61.5%
2016年度:192,361百万円/59.8%

事業規模では、AIU損保、富士火災が、既に共栄火災よりも上回っておりますが、今回の合併によりAIG損保は、中堅損保から大型損保をうかがう規模にまで膨らみました。

今後のAIG損保は、AIU損保の効率的な経営方式が主となり、さらに効率の良い事業がすすめられると考えられます。したがって、旧富士火災に多く属している小規模な代理店は淘汰されていくことになるでしょう。

AIG損保の自動車保険は何がちがう?

AIG損保で取り扱う個人ユーザー向けの自動車保険商品は、2種類あります。

一つは、家庭用総合自動車保険「AAP」で、旧AIU損保の「TypeR」と旧富士火災の「PAPNEO」に相当し、主に専業プロ代理店が取り扱うようになります。

もう一つは、補償やサービスの充実したパッケージ型の自動車保険で、旧富士火災取り扱いの「ベリエスト、ミューズ等」があり、モーターチャネルの代理店を中心に販売されます。

いずれの自動車保険でも、個人ユーザー向けに人身傷害補償が交通用具搭乗中や自転車搭乗中のリスクなどまで、補償されるようになります。もちろん従来通りに補償を絞り込むことも可能なので、代理店に相談して自分に合った自動車保険を設計してもらいましょう。

AIG損保の自動車保険に加入するメリットとデメリット

AIG損保の自動車保険は、代理店型損保ゆえにダイレクト自動車保険のような、格安の保険料をメリットとして臨むことはできませんが、優れた商品とカスタマーサービスの提供に期待することができます。

AIG損保の自動車保険3つのメリット

「定評のあるカスタマーサービスにより、契約時も事故発生時も安心」
「オーダーメイド型のAAPから補償の充実したパッケージ商品まで豊富な保険商品から選べる」
「人身補償の範囲拡大により自転車や交通用具搭乗時も補償がある」

以上の3つを念頭に必要補償など、代理店に相談しながら自分に合った自動車保険を作ることができます。

AIG損保の自動車保険3つのデメリット

「代理店型自動車保険ゆえにベースの保険料が高い」
「代理店の知識レベルに差があり、代理店の優劣を見極める必要がある」
「AIG保険グループは合理主義の外資系損保のため、利益が出ないと見れば事業撤退する可能性もある」

なお、AIG損保は、合併前のAIU損保、富士火災と同様にホームページでWEB見積もりサービスの提供を行っていません。 そのため一般には、保険料目安が付けにくいという難点もあります。

そこで一つの方法として、「自動車保険一括見積もり」から、AIG損保をはじめ、その他の損保の見積もりを集めて検討し、契約できる代理店を紹介してもらう方法もあります。

ダイレクトも含めた他社と保険料を簡単に見積もり比較できますから、こちらのほうが手っ取り早いかもしれません。


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