太いタイヤだと安全性能が低くなる?タイヤは接地圧にも注目する
インチアップ時に注意!幅広タイヤの危険
インチアップするときタイヤの幅を広くするのが一般的です。
また、ロープロファイル化すると、トレッド幅の表記は同じでも接地面積は拡大するのが一般的です。
確かに幅広のタイヤは、見た目にもカッコよく性能も高まった気がしてきます。
しかし、それは多くの場合、大きな勘違いで総合的な性能は低下していることがほとんどです。
接地面積と接地圧に注意!雨や雪で豹変するタイヤ
トレッド幅が増えると、接地面積が増えて、単位面積当たりの接地圧力は下がります。
接地面積が増えることで多くの場合、ドライグリップの向上がわずかに認められることでしょう。
しかし、雨天時には、ハイドロプレーニング現象が発生しやすくなります。
つまり、水膜の面に乗りやすくなり、浜辺で遊ぶウエイクボードのように滑走しやすくなります。
また、降雪時にはとても滑りやすくなり、タイヤチェーンは装着が困難になる場合があります。
トラクションコントロール付き、4WDのクルマでも路面の摩擦抵抗が低い「低μ路」においては、多少動けても、制動時に怖い思いをするだけです。
筆者の経験では、凍結路面の表面が少し溶けた状況で4WDのミニバンで走行中、横風を受けてクルッと一回転したことがあります。(タイヤはオールウェザータイプ)
幸い事故にはなりませんでしたが、あまりの驚きに何の反応もできませんでした。
悪天候時には、細いタイヤの方が接地面を維持できる
雨天や降雪時など、悪天候時には間違いなく細身のタイヤの方がグリップします。
これは経験と車両販売からの経験ですから、そう間違いではないと確信しています。
特に低μ路は、近年どこにでも発生しているゲリラ豪雨の時にも起こりうる現象です。
道路の排水限界を超えると、路面が水の膜で覆われてしまいます。
高速道路や幹線道路でハイドロプレーニング現象により一旦滑走してしまうと、ぶつかるまで止まれないこともあります。
不用意な幅広タイヤの装着は、事故につながることも有るのでオススメしません。
あなたは急激なタイヤの反応に対処できる?
ドライ路面でハイグリップになるタイヤの場合、天候で豹変するばかりでなく、高い速度域で急激にグリップ限界が訪れることがあり、そのとき対処が間に合わずに大事故に繋がることがあります。
すべての人に共通するわけではありませんが、普段慣れないスピードでタイヤが滑りだした場合、多くの人がコントロールできなくなります。
もちろん、無理な運転をしなければ、そのような危険に及ぶことはないと思いますが、油断は禁物です。
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